ホラリー占星術とは?
ホラリー占星術について
占星術と聞くと、生年月日を使って占う印象が強いかもしれませんが、ホラリー占星術は生年月日を使用せず占うという珍しい特徴を持った占星術のひとつです。 必要なのは、占われる側が聞きたい質問のみ。それをもとにホロスコープを作っていくという方法で占うのがホラリー占星術であり、質問に対する答えに関してもかなり詳細な回答が期待できるのも、ホラリー占星術の強みなのです。 まずは、そんなホラリー占星術の歴史や他の占星術との違いについて紹介していきます。
ホラリー占星術の歴史
ホラリー占星術の歴史はかなり古いといわれています。少なくとも17世紀のイギリスには、ホラリー占星術の方法に関するデータが書物として残されていたため、それ以前から使われていた可能性が高いとされています。 というのも、ホラリー占星術は戦争の中で磨かれてきた占いだと言われているからです。古くは、一進一退し、激しい戦が繰り返される戦場において、「勝てるか勝てないか」「どうしたら勝てるのか」を占いに頼ることは珍しくありませんでした。 戦場において、大勢いる相手の生年月日をそれぞれ用意し、占うのでは時間が足りなくなります。相手の情報は不要で、自分が知りたいことだけをダイレクトに知ることができるホラリー占星術はとても重宝されました。 そんな時代も過ぎ、産業革命後になると、西洋占星術が急激に衰退してしまうのと同時に、西洋占星術のひとつで卜術に分類されているホラリー占星術も歴史の表舞台から姿を消してしまうことになりました。 ここ最近では、欧米で昔からある占いを見直し、よみがえらせていこうという動きが活発になり始めました。そのため、日本でもその影響を受け、自分の知りたいことをタイムリーに知ることができるホラリー占星術も人気を取り戻し始めています。
ホラリー占星術と他の占いとの違い
“ホラリー(horary)”というのは、“時間の”という意味があります。他の占星術とは違い、占うまさにその時間、その瞬間に作成するホロスコープを使って占うのが特徴です。 占われる人の生年月日や生まれた時間、生まれた場所などの情報は一切必要なく、必要とするのは、占ってもらう人が知りたいこと、質問したいことのみです。 比較的タロットと類似している点があるのですが、ホラリー占星術が優れているのは、質問の中に「いつ」というワードが入っていた場合、その「いつ」という時期まで知ることができるという点でしょう。 例えば、「運命の人とはいつ出会えるのでしょうか?」という質問に対して、「1年後です。」という形で結果を知ることができるのは、他の占いと少し違うといえますね。ただし、見える未来にも限りはあります。 それでは、ホラリー占星術ではどれだけ先の未来が見えるのでしょうか?
ホラリー占星術はどのくらい先の未来が見える?
質問の内容によることもありますが、ホラリー占星術では基本的には2~3ヶ月先、または1年ほど先までの未来を見ることができると言われています。質問の内容によると言いましたが、場合によっては3年ほど先までの未来を見ることができるとも言われています。 どれだけ先の未来を見るかというのは、質問内容にもよりますが、もう一つ、占い師の技量によるところが大きいともいわれています。質問を基にホロスコープを作成する際、より正確なホロスコープを作ることができるだけの技量を持っている占い師であれば、より遠くの未来まで見ることができるのです。
ホラリー占星術の占い方について
ホラリー占星術は、他の占星術と少し変わった占い方をするのが特徴でもありますが、まず大切なのは、占われる側の人が何を知りたがっているかという情報になります。ホラリー占星術は、それさえ分かれば占うことができてしまうのです。 ホラリー占星術の占い方は、質問を受けたところでホロスコープを作成し、さらに踏み込んだ質問に対して答えを導き出していくという方法をとります。 作成したホロスコープの中を12に区切り、それぞれを“ハウス”と呼びます。1のハウスが質問者自身、2のハウスはお金や車などの所有しているもの、といったように、ひとつひとつが質問者に関わりのある物事になっています。 質問に合わせ、関連性のあるハウスを見て答えを導き出します。
“糸口”ではなく“答え”が見える占い
占いの中には、悩みがあっても、それを解決するための糸口までしか教えてくれないものもありますが、ホラリー占星術は違います。ホラリー占星術は、しっかり答えまで教えてくれるのが強みなのです。 「彼と付き合って3年経つんだけど、結婚できるのかな?」「次に彼氏ができるのはいつ?」そんな質問に対しても、「YES」「NO」であったり、「○ヶ月後」「○年後」であったりと、明確な答えを与えることができます。 誰でも、知りたいことに対してはヒントだけではなく、答えそのものを得たいと思うのが当然のこと。ホラリー占星術は、そんな“知りたい”という欲望を真っ正面から受け止めてくれる占いなのです。
何を使って占うの?
先ほどから説明しているとおり、ホラリー占星術に占われる人の生年月日等のパーソナルな情報は必要ありません。相性や、恋人同士になれるかどうかを知りたい、仕事のパートナーとしての相性を知りたいという場合など、自分以外の人間が関わっている質問でも同様です。 相手の生年月日等の情報はまず必要ありません。知りたいと思う質問さえあれば、それを基に占い師がチャートと呼ばれるホロスコープを作成し、その中を12のハウスに分け、質問に関連するハウスを特定し、それぞれの星の位置を確認し、答えを導き出します。
間違えてもやり直しが利く占い
その一瞬をベースに占いを行うホラリー占星術は、時にタイミングのせいで間違いを起こすこともあります。一瞬一瞬でホロスコープを作成しているわけですから、失敗してしまうこともあります。 ですが、ホラリー占星術はすぐにやり直しがきく占いでもあります。ホラリー占星術の歴史においても、間違いを重ね、その都度技術が磨かれてきたと史実にも刻まれています。……余談ですが、戦争の勝ち負けを占っていた時代には、間違いが大変な結果を生むことになったでしょうから、占い師も技術を向上させることに必死だったようですよ……。 間違えたとしてもなぜ間違えてしまったのかを確認し直し、再度やり直すことができるのは、ホラリー占星術の強みでもあるのです。
ホラリー占星術で占うときに占い師に伝えると良いこと
ホラリー占星術を使う占い師に占ってもらう際には、自分の知りたい質問だけを上手にまとめておくことをおすすめします。 「彼氏はできますか?」「彼氏になる人はいつ現れますか?」聞きたいことはいくつもあることでしょう。けれど、この質問は一つにまとめられますよね。「私に彼氏ができるのはいつになるでしょう?」と。 ホラリー占星術でできるだけ正確で、そして分かりやすい答えが欲しいのであれば、質問自体も上手にまとめておくのが一番です。
漠然とした質問では答えが出にくい
ホラリー占星術は、「YES」「NO」で答えられる質問にすると、正確な答えが得られるようになります。できるだけ質問をシンプルにすると良いでしょう。 告白の結果が知りたければ、「好きな人への告白はうまくいきますか?」。このように、答えがひと言で返しやすい質問なら、ホラリー占星術で占ってもらうのに適しています。 反対に、「私はどんな人と結婚できるんでしょう?」とか、「私にはどのような仕事が向いているのでしょう?」という、ひと言では答えづらいような質問は、ホラリー占星術には向いていないといえます。
一度に複数の人間に関して占うのに適している
例えば、タロット占いを例に挙げて比較してみてください。タロット占いで、複数の人間との関係を占うのであれば、その都度カードを切り、カードを選ばなければなりません。もし、知りたい質問に対して複数の人間が絡んでいるのであれば、タロットで占う場合にはその分時間もかかってしまいます。 誰と誰がどのような関係で、自分にとって誰がどのような存在で、関係性はどうなっているのか。ホラリー占星術であれば、それが一度に占うことができてしまうというメリットがあります。仕事や恋愛などの相談で、その話に関係している人物が多ければ多いほど、ホラリー占星術は便利なのです。 仕事での人間関係、恋愛での三角関係など、多くの人間が関係している相談は、ホラリー占星術で占ってもらうのがおすすめです。
ホラリー占星術は電話占いでも占える?
ホラリー占星術は、もちろん電話占いでも占ってもらうことができます。聞きたいことをシンプルにまとめておけば、ホラリー占星術に長けた占い師は、情報を基にホロスコープを作成し、星の位置を確認し、質問に対する答えをくれることでしょう。 場合によってはもう少し詳細な情報を聞かれることもあるかもしれません。恋愛関係であれば相手の容姿についてであったり、年齢であったりする場合もありますが、そこまで正確なものでなくてもOKな場合が大半です。 自分の聞きたい質問だけをしっかりまとめておけば、欲しかった答えを得られます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?占星術の中でも、少し特異な存在ともいえるホラリー占星術ですが、「単刀直入な答えが欲しい」「ハッキリした答えが欲しい」と思っている人には最適な占い方法だといえるでしょう。 彼氏はいつできるんだろう?今回任された仕事はきちんと成功させることができるだろうか?など、ふっと頭をよぎった軽い不安や期待などに関しては、ホラリー占星術で答えを知ることができます。 もし答えが、求めていたものと違ったとしたら、今度は他の占いで結果を変えるための対策を占ってもらうのも良いかもしれませんね。 ホラリー占星術を、幸せへ続く道への第一歩にしてみるのも良いのではないでしょうか。