今年一年を振り返るとき、どれだけ自然と触れ合った時間があったか、ちょっと思い返してみませんか？日本は四季折々の美しさにあふれていますが、忙しさに追われる日々の中で、ふと立ち止まる余裕を持てていたでしょうか。

自然と触れ合うといっても、風光明媚な観光地を巡ったり、SNS映えする写真を撮ったりすることだけではありません。もっと身近なところで、街路樹の変化から季節の移り変わりを感じたり、季節ごとの空気の匂いを意識してみたり、道端に咲く小さな花に目を向けたり。そんな小さな発見でも、心にちょっとした豊かさをもたらしてくれるものです。

今の時代、私たちはスマートフォンやパソコンから膨大な情報を簡単に手に入れることができます。でも、その情報のほとんどは画面の向こう側にあるもの。本当の目の前にある自然からホンモノの情報を受け取る時間を、少しだけ意識して増やしてみませんか？

暑い夏に感じたジリジリとした日差しや、寒い冬に思わず身を縮めた冷たい空気。それらも、実は自分の五感を磨くための大切な経験です。イヤだなという感情は仕方のないことですが、感情に支配されずに自然を観察することを続けてみましょう。五感を通じて自然に触れることで、自分自身の感覚が研ぎ澄まされ、人としての豊かさが少しずつ育まれていきます。

もし今年、自然と触れ合う時間が少なかったなと思ったら、来年は意識的にそうした時間を増やしてみましょう。朝の散歩で少し足を止めてみたり、休日に近くの公園を訪れてみたり、あるいは駅前の樹にとまっている鳥を眺めてみたり。ほんのちょっとの積み重ねが、きっと来年をよりよい一年にしてくれるでしょう。