気が付けば、周囲の誰かと自分を比べてしまっていませんか?「あの人は仕事ができるのに、私は…」「あの人は友達が多いのに、私は…」そんな思いが心に浮かぶことは誰にでもあるものです。まずは、そんな自分を責めなくてもいいよ、ということを知ってください。
それは、学校教育や社会生活の中で順番をつけられ、評価されてきた環境の中で育ってきたので、この私たちの社会では仕方がないこと、でしかないのです。
比較することは自然なこと
私たちは、小さなころから常に評価される環境の中で生きています。テストの点数、運動会の順位、就職活動の結果…。こうした経験を通じて、「自分は他者と比べてどの位置にいるのか」を意識せざるを得ない場面が繰り返されてきました。そのため、周囲と自分を比べることは、ある意味で自然な行為とも言えます。
しかし、ここで一つ知っておいてほしいことがあります。それは、私たちが比較している相手というのは、実際の他者ではなく“自分が想像している他者”であることがほとんどだということです。
実際の他者との比較はできない
他者と自分を比較するとき、私たちはその人のすべてを知っているわけではありません。その人が抱えている悩みや苦労、努力している姿は、外からは見えないことがほとんどです。私たちが見ているのは、他者の“表面”にすぎません。それにもかかわらず、面白いことに、私たちは、自分の内面の弱さと他者の輝いて見える部分を比べてしまうのです。
これって客観的に考えると、とても不公平な感じがしませんか?
これに気づけるだけで、周りの人との比較という行為がいかに自分に厳しく、この社会のツラさを思い知らせてしまうものであるかがわかるはずです。実際には、他者との間に公平な比較など存在しないのです。
比較してしまう、ということは私たちにとって当たり前のこと
とはいえ、「また比べてしまった…」と自分を責める必要はありません。それよりも、「比べてしまって、つらかったね」と自分に声をかけてあげてください。そして、「比べるのは自然なことだから大丈夫だよ」と自分に優しく伝えてみてください。
周囲と比べてしまったとき、その感情を否定するのではなく、そっと認めてみてください。そして、「他人と自分は違って当然。自分は自分のペースで進めばいい」と言い聞かせてみてください。もし、あなたが、一人で声を出せる空間にいるのであれば声に出してあなた自身に語りかけてあげてください。
私たちの声は、思っている以上に強力なものです。
「よく頑張っていたよね」「比べてしまったけれど、できる限りのことはやったよ」
そうやって自分の声で自分を褒めてあげることで、自然と涙が出てきてしまう方は、少なくありません。それだけ、自分を緊張させながら、”自分らしくない”方法で生きてきたのですから。
明日からできる小さな習慣
もし、自分の発した声でも、心がふんわりとできていなかったら、別の方法を試してみましょう。
(これは人によって得意/不得意があるので、できなかったからといって気にしなくても大丈夫ですよ!)
■ありがとう日記を書く■
毎晩寝る前に、今日感謝したいことを3つ書き出してみましょう。これは言語である必要はありません。たとえば、色鉛筆やクレヨンを買ってきて、自分にとって嬉しかったことを色やカタチで表現してみる、というのでも構いません。慣れない内は、あとで見返しても「なんだったけ?これ?」と思ってしまうかもしれませんが、続けていくうちに自分のココロの表現をしやすくなり、同時に読み取りやすくもなります。
■他人を褒める練習をする■
周囲の人のいいところを見つけて、心の中で「素敵だな」と思ってみましょう。他者を肯定すると、自分を肯定する気持ちも芽生えやすくなります。
■深呼吸をする■
苦しくなったときは、一度深呼吸をして心をリセットしましょう。新しい空気を取り入れるだけで、気持ちが軽くなることがあります。
もし、深呼吸だけでリセットできない、と思ったときは、吸うときには「真っ新な新鮮で無垢な気持ち」が入ってきて、吐くときには「表現しきれない気持ち」を息と一緒に吐き出すと想像しながら行うのもよいですよ。
自分に優しくしてあげることが一番大切
周囲と比べてしまう自分を責めるのではなく、そんな自分を優しく受け入れてみてください。「よく頑張っているね」と、自分を励ます言葉をかけてあげるだけで、心が少しずつ軽くなります。
明日からは、ぜひ「自分を認めてあげる」小さな一歩を踏み出してみてください。あなたはそのままで、この地球上になくてはならない存在なのですから。
周囲と比べてしまう自分を優しく受け入れる方法
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