トートタロット

トートタロットとは?

トートタロットについて

タロットカードには実にたくさんの種類がありますが、そんなタロットの中でも変わったイメージを持たれていたり、他のタロットとは少し違う種類に分類されていたりするのがトートタロットです。他のタロットと比較すると、少しオカルトなイメージがプラスされていることもあり、変わったタロットというイメージを持たれることも多いようです。 少し変わっているという点で、敬遠してしまう人がいる一方、「変わっているからこそ楽しめる」とか、絵柄に惹かれたことが理由でトートタロットを手にとってみたという人もいます。絵柄を眺めるために購入し、コレクションにしているという人もいるほど、その独特な図柄は人気があるのです。

こだわりの図柄の理由

トートタロットが生まれたのは1944年のこと。つまり、タロットの中では歴史の浅いほうに分類されます。概念や使用する方法、ルールなど、そのものを考え出した人物と、絵柄をデザインした人物がいます。生みの親の名前はアレイスター・クロウリー。彼はオカルト研究者として当時でも専門分野では有名な人物でした。 しかし、クロウリー1人でトートタロットを完成させたのではないのです。 実は、トートタロットの絵柄は、生みの親のクロウリーではなく、フリーダ・ハリスという女性が描いたものでした。つまり、トートタロットはこの2人の手によって完成させられたものなのです。 クロウリーは、自分のトートタロットに対するイメージ通りの絵柄を描くことのできる人物を探していたそうです。自分で作ったトートタロットの世界観を自身では完全に表現することができず、かといってなかなかそれに適した人材が見つからず、知り合いに誰か良い人はいないかと、聞いて回ることもあったといいます。 その後、クロウリーは友人の画家の紹介で自らのイメージ通りに描いてくれそうだと感じられる人物に出会います。それがハリスでした。 クロウリーがトートタロットの考案そのものを仕上げたのは1937年でしたから、クロウリーがハリスを見つけ出し、トートタロットの絵柄の考案を依頼し、ハリスがそれを引き受け、トートタロットがこの世に正式に誕生するまでには7年もの月日がかかったことになります。これは、他のタロットと比較しても完成までに最も年月のかかったタロットでもあります。 ちなみに、1944年完成当時には、“トートの書”という解説書という一冊の本として出版されただけであり、占いに使えるカードとして出版されたわけではなかったのです。 なぜ当初からカードとして出版しなかったのか、この理由は定かではありませんが、この解説書の中に載せるためのカードのデザインを、ハリスは任されたというわけです。 トートタロットについての詳細などをクロウリーのこれまでの様々なオカルト研究の結果と一緒に詳しく聞き込んだハリスは、トートタロットの魅力に取り憑かれ、デザインに時間を費やし、何度も絵柄を描き直したともいわれています。それだけ、ハリスにとってもトートタロットという存在は興味深いものに思えたのでしょう。 ハリスがそれだけ努力して描きあげたデザインがカードとして世に出るようになったのはそれから25年後の1969年のことでした。 タロットカードの歴史そのものは非常に古いものですが、完成やカードとして出版された時期を聞く限り、トートタロットは“若いタロット”だということがおわかりいただけたと思います。魔術的な要素が入っていることから、とても長い歴史のあるカードという印象を抱いている人も多いようですが、決してそうはないのです。

トートタロットはなぜカードになるまでに25年もかかったのか

現代のタロット好きの人達の間でも根強い人気を誇るトートタロット。悪魔的な図柄のカードもありますが、そのどれもが繊細で、色彩豊か、美麗な図柄になっています。この絵の魅力に取り憑かれ、カードを手に取った人も決して少なくありません。 けれど、これほどまでに魅力的なカードにも関わらず、なぜカードとして出版されるまでに25年もの歳月がかかってしまったのでしょうか。 実は、これには当時ではどうしようもない、かつとても単純明快な理由があったのです。 カードの図柄を考案したハリスの繊細で色彩豊かなデザイン。これがすべての原因でした。当時の印刷技術では、このカードを本来の細かなデザインや色彩のままに印刷することができなかったからだというのです。 中には、白黒で印刷して使おうとしたり、粗雑な印刷のまま使用しようとしたりする人もいたといいます。しかし結局、粗い印刷をされたカードは本来の使用目的を果たすことができず、広く出回ることはなかったようです。 何よりも、必死の思いで理想通りに描いてくれる画家を見つけたクロウリーと、そしてカードに魅入られ何度も絵柄を描きなおし完成させたハリスがそれを望んでいませんでした。確かに、これだけ努力を積み重ねた作品を、その通りに出版できないなら、世に出回せたくないと感じる2人の気持ちもよく分かりますよね。 現代の印刷技術があれば、クロウリーがハリスにデザインを依頼し、ハリスが描きあげた時点ですぐにカードとして出版されていたことでしょう。

プロにも敬遠されることがある理由

トートタロットは、その使い方の難しさ、解釈のしかたの難しさが敬遠される理由だといわれています。タロットを購入し、使用しようとすると、中に入っているのはほんの少しの解説が載っている薄い解説書のみ。そこに書かれているのは、本当に基礎中の基礎だけなのです。遊び程度であればいざ知らず、これだけでトートタロットを使いこなすことは、まずできないでしょう。 かといって、いざクロウリーが作成したトートの書を見て使い方を学ぼうとすると、膨大な情報量に心が折れてしまいそうになります。ちょっとした趣味としてトートタロットをマスターするにはかなりの根気が必要になってしまうのです。 その結果、その美しく独特な絵柄からトートタロットに興味を持っても、完全にマスターすることなく、諦めてしまうことが多いのです。使いこなして思い通りの占い結果を出すには基礎知識はもちろんのこと、トートの書にある莫大な知識をも詰め込まなければ使いこなすことは不可能だといえるでしょう。 だからこそ、トートタロットに興味を持ち、自らの運勢をトートタロットに委ねてみたいと思ったのであれば、占いをするのは知識豊富で経験もある占い師にお願いしたほうが良いということになりますね。

トートタロットの占い方

不思議な図柄と複雑な使い方、解釈のしかたも難しいトートタロット。占い方も、他のタロットとは少し違います。考案者のクロウリーは、オカルト研究者でした。そのせいで、トートタロットにはその絵柄や構成にオカルトなポイントがちりばめられていることがあります。 魔術的な儀式やカバラに関する知識といった他のタロットにはない要素が入っているのです。それがトートタロットの魅力のひとつでもありますし、他のタロットと一線を画す存在となっている理由となるのですが、これらの要素が一層、トートタロットを複雑化させている要因であるともいえます。

カード構成は?

トートタロットは一般的なタロットでいうところの大アルカナカードと同じ役割を果たす22枚の“アテュ”と呼ばれるカードと、小アルカナカードと同じ役割の56枚の“スモールカード”と呼ばれるカードの合計78枚のカードから成り立っています。 ただし、それぞれのカードの名前やもたらす意味に関しては、一般的なタロットカードと異なる部分もかなり多く、解釈に関しても一部のカードには違いがあります。覚えるのが難しい、解釈が難しいといわれるのは、これが原因です。 描かれている絵柄は、他のタロットとは違い、中には悪魔的なものも存在しているため、絵柄を見ているだけでも楽しいくらいです。また、アテュもスモールカードも他のタロットが使う名称とはところどころ異なっていることがありますので、注意が必要です。

一般的なタロットとの大きな違いは……

通常、タロットは出た際の図柄で正位置と逆位置というのがあります。同じ絵柄でも、向きが逆になっているだけで意味がまったく真逆に変わってしまうこともありますよね。 トートタロットには、その正位置と逆位置の概念というものがないのです。つまり、カードをめくった時に、位置が逆だったとしても、解釈そのものは変わらないということになります。 カードの向きそのものは占いの結果にまったく影響しないため、カード同士の位置関係や、隣り合わせのカードが何になっているかなどで解釈をするという方法になります。 トートタロットに興味を持つ前に、他のタロットを使用して基礎知識ができている人だと、最初のうちはその違いに大いに戸惑うことになるでしょう。解釈や意味の読み間違えは、そのまま占いの結果の間違いに繋がってしまうわけですから、本来受け取るべき占いの結果が得られない可能性も出てきます。 反対に、初めて触れるタロットがトートタロットであった場合は、解釈の間違いという点では心配することはありません。複雑なトートタロットに慣れてしまえば、他のタロットの使い方がとても易しいものに感じられることもあるでしょう。

トートタロットを使いこなすなら解説書を使うべき

トートタロットそのものに付属している解説書自体は、そこまで詳しい内容は記載されていないと先ほどもお話しました。ではどうやってトートタロットの占い方、解釈のしかたを学べばいいのか……そこで使うのが、解説書です。 先ほど説明した通り、クロウリー著のトートの書は決して読み込むのが簡単なものではありません。トートの書を使ってトートタロットを完全にマスターするまでにはそれなりに時間がかかることを覚悟の上で参考にしようとすべきだということは、あらかじめお伝えしておきますね。 最近では、トートの書以外にも、トートタロットの解説書というのが出版されています。それぞれ、トートの書をベースとし、クロウリーが作った基本を失わないながらも、分かりやすく説明しているものも多いため、現代版の解説書を使用することをおすすめします。 トートタロット=解釈が難しいということは、それぞれの解説書の著者も分かっていることですので、少しでも使いやすく、解釈しやすくできるようにと工夫して書かれています。 そのため、使用するなら現代版をおすすめしますが、少し大変な思いをしたとしてもトートタロットの歴史に触れ、クロウリーがトートタロットについてどう解説したかったのか、何を伝えたかったのかを知りたいのであれば、ぜひ一度、トートの書を手にとってトートタロットについて学んでみてくださいね。

トートタロット占いをするときに占い師に伝えると良いこと

トートタロットの図柄にはオカルト的な要素を含むものもありますが、かといってトートタロットから得られるメッセージがすべて怖いものや悪いものかといえば、そうではありません。もちろん、良いメッセージを伝えてくれることもあります。 辛く厳しいことばかりを伝えられるのでは?とか、危険なこと、忠告、警告ばかりを伝えられるのでは?と心配しているなら、その心配は無用です。 得られるメッセージに関しては、一般的なタロットカードと変わらないものも多いのです。解釈のしかたやカードの意味に違いがあるだけで、占い方や占える内容に関しては根本的には大きな差はないのです。

トートタロット占いはプロの占い師に任せましょう

トートタロットはとにかく解釈が難しく、初心者であればマスターするまでにかなりの時間を要することになるということは先ほどから説明させていただいています。 実際に、絵柄に惚れ込み、マスターしようと努力したものの、結局挫折してしまったという人がとても多いのは事実です。占い師の中でも、トートタロットを扱う人は、そう多くはありません。 それでも、気になる場合は、トートタロットを使った占いができる占い師にお願いしてしまいましょう。場数を踏み、経験と知識が豊富な占い師であれば、トートタロットの解釈に関しても長けていますから安心して任せることができますし、得られる結果ももちろん信頼できます。

悩んでいる際に自分自身に問いかけるツールとして……

トートタロットで占ってもらい、出た結果というのは、“神様からのお告げ”として受け取るのではなく、“自身の深層心理と向き合った結果”だということを忘れないでください。 何かに悩み、道に迷い、どうしたらいいのか分からない。そんな瞬間は日々を精一杯生きている人には必ず訪れるものです。けれど、その場合、実は多くの人が自らも気づかない自身の心の奥底では既に答えを出せていることもあるのです。 悩み過ぎて、苦しみすぎて、自分自身と真正面から向き合えていないだけで、本当はどうしたらいいのかをきちんと分かっているんですね。 トートタロットはそんな自分自身の深層心理に気づかせてくれるのです。つまり、トートタロットで占いをしてもらうというのは、自分の知らない自分を見せてもらうということになります。

トートタロット占いは電話占いでも占える?

他のタロットと一線を画す印象の強いトートタロットですが、電話占いで占ってもらうことはもちろん、可能です。悩んでいることを占い師に相談し、デッキを組んでもらい、通常のタロット同様、占いをしてもらいます。 図柄のイメージが湧かない場合には、手元に自分でカードを用意して、占ってもらっても良いかもしれませんね。自身で図柄を見ながら占い師の解釈を聞き、メッセ-ジやアドバイスを受けるとより一層楽しむことができますよ。

まとめ

トートタロットはその図柄がとても魅力的であり、また図柄から受ける印象がとても強いため、感性が強く働くタロットカードだと言われています。 一般的なタロットカードでの占いに飽きてしまったら、トートタロットでまた新たな刺激を受け、新しい自分の一面を知るのも良いかもしれません。とても美しい絵柄なので、ぜひ一度はトートタロット占いを試してみてくださいね。