はじめに
日々、さまざまな想いを胸に抱えた方々と向き合いながら、鑑定の場に立たせていただいております。
数ある選択肢の中から、私を見つけ、心の内を打ち明けてくださること。
そのひとつひとつのご縁に、私はいつも静かな感謝と、深い責任を感じています。
答えを急ぎたくなる心について
人は誰しも、不安や迷いの中にあるとき、早く答えがほしくなるものです。
「いつ出会えますか」「いつ良くなりますか」。
その問いの奥には、安心したい、希望を持ちたいという切実な願いが込められていることを、私はよく知っています。
鑑定では、未来の流れが、ひとつの時期として映ることがあります。
それが、ご自身の思い描いていた未来よりも先であったとき、落胆されるお気持ちが生まれることもあるでしょう。
その想いは、とても自然で、誰にでも起こりうるものだと思います。
私は、そのお気持ちを否定することはいたしません。
鑑定でお伝えしている「未来」とは
同時に、未来をただの約束事としてお伝えすることもしていません。
鑑定で映る未来とは、「今、この在り方のまま進んだときに、もっとも訪れやすい流れ」を示しているものだからです。
未来には、ひとつの答えがあるのではなく、いくつもの選択肢が重なり合って存在しています。
その中で、どの未来が引き寄せられやすいのか。
どの道が、より穏やかで、より幸せに近づいていけるのか。
それを見極めることが、鑑定の役割だと、私は考えています。
心の世界だけで終わらせないために
そのためには、目に見えない世界だけでなく、現実の世界で起きている事柄にも、きちんと目を向ける必要があります。
人の想い、立場、環境、社会の動き、そして時代の流れ。
それらを丁寧に受け取り、重ね合わせた上で、私は鑑定を行っています。
ときに、状況を正しく理解するために、事実を調べたり、専門的な知識を用いた現実的なお話をすることもあります。
それは想像や感覚だけで語るためではなく、より確かな未来の候補を見極めるための、大切な工程だと考えているからです。
「どんな知識ですか」と聞かれることについて
私は鑑定において、霊感やチャネリング、感覚や直感だけに頼ることはしていません。
ご相談の内容によっては、感情の整理だけでなく、現実的な背景や仕組みを理解することが必要だと感じているからです。
たとえば、お金やお仕事に関するお悩みであれば、「不安」という気持ちの奥に、制度や立場、環境への戸惑いが隠れていることがあります。
そのため、現実の流れや仕組みを踏まえたうえで、お話を伺うようにしています。
また、人との関係や心の揺れについては、気持ちをただ受け止めるだけでなく、なぜその感情が生まれているのか、どこで苦しさが強くなっているのかを、一緒に整理しながら鑑定を進めています。
これらは、鑑定の結果を現実の中で生かしていくために欠かせない視点だと、私は考えています。
そのために、必要な知識や学びを重ねながら、鑑定に向き合ってきました。
未来を変えていける余地を信じる
私は未来を断言することはいたしません。
なぜなら、その先の道を歩まれるのは、私ではなく、ご本人だからです。
祈りや意識、選択の積み重ねによって、未来は少しずつ姿を変えていきます。
その変化の余地を信じているからこそ、私は導きをお渡しし、心の世界で得た気づきと、現実の世界とを結びつけながら鑑定を行っています。
これは、共に考え、共に未来へ向かって歩んでいくための、私自身が持つべき灯りのようなものとして、大切にしている姿勢です。
フォローメールと、言葉にならない祈り
鑑定後にお送りしているフォローメールには、必要に応じて、その方に合わせたアファメーションを綴っています。
言葉としてお渡しできるのは、鑑定結果とフォローメール、そしてアファメーション。
そこまでです。
しかしながら、それで終わりだとは、私は考えていません。
夜、ひとり静かな時間の中で、その日ご縁をいただいた方々のことを思い浮かべます。
お名前や状況を胸に置きながら、どうかその未来が、少しでも温かく、希望の持てるものでありますようにと、心を込めて祈っています。
それは誰かに示すためのものではなく、言葉としてお渡しするものでもありません。
占い師としての務めとして、私自身に課している、大切な時間です。
祈りや信仰のあり方は、人それぞれで良いと私は思っています。
無理に信じる必要も、実践する必要もありません。
ただ私は、この静かな時間を通して、自分自身の心を整え、皆さまの痛みや迷いに向き合う覚悟を、日々新たにしています。
当たる・外れるの先へ
占いとは、願いを叶える言葉を並べることでも、当たるか外れるかを競うものでもないと、私は考えています。
その方がご自身の人生を、恐れではなく希望をもって歩めるよう、そっと背中を支え、共に歩むこと。
それが、私がこの道を選び、続けている理由です。
結び
私がなぜこの仕事に向き合い続けているのか。
その根にあるのは、ある言葉との出会いでした。
「すべてに疲れた人、重荷を負っている人は、
わたしのところに来なさい。
わたしがあなたがたを休ませてあげます。」
(マタイの福音書 11章28節)
この言葉に、私は救われました。
そして今もなお、この言葉に支えられています。
占い師として、スピリチュアリストとして、ヒーラーとして生きる私にとって、この言葉を日々実践することこそが、与えられた使命なのだと感じています。
疲れ切った心が、ほんのひとときでも休まる場所でありたい。
重荷を抱えたまま立ち尽くす方に、「ここに来ていい」と伝えられる存在でありたい。
私はこれからも、誰かの人生を決める存在ではなく、迷いの中にある方の足元を、そっと照らす灯りでありたいと願っています。
祈りと鑑定を通して共に歩み、皆さまがご自身の力で未来へ進んでいかれることを、心から願い続けています。