第4話 ― PARTNERSHIP「二つの光が重なるとき」
夜の祈りのひととき。
シャッフルを終えた私の手に導かれるように現れたのは「PARTNERSHIP」のカードだった。
二頭のユニコーンが並んで駆け、夜明けの空を背景にその角を輝かせている。
私はカードに手を重ね、深く息を吸い込んだ。
ワンネスの扉が開くと、そこは星明かりが溶けかけた黎明の大地だった。
空の彼方には紫から金色へと移ろう光が広がり、世界が夜から朝へと息を吹き返す瞬間だ。
その中を、二頭のユニコーンが並んで走っていた。
たてがみは風に舞い、角からは柔らかな光が放たれて、互いの軌跡を照らし合っている。
私はその姿を見つめながら、心の奥で温かな確信を覚えた。
「ひとりで歩む力強さも尊い。けれど、ともに並ぶ存在があるとき、私たちはより遠くへ、より大きな光へと進んでいけるのだ」と。
ユニコーンの片方が振り向き、私の方へ視線を投げかける。
その眼差しは語っていた。
「パートナーシップとは、ただ寄り添うことではない。互いの光を認め合い、ときに支え合い、ときに背中を押し合うこと。そうして二つの光は重なり、新たな道を照らすのです」
その言葉が胸に響いた。
私はこれまでの出会いを思い出していた。
鑑定でつながった方々もまた、魂のパートナーシップの一部だった。
相談者と鑑定者という立場を超えて、心が交わる瞬間、そこには一条の光が生まれ、互いを導く力となっていたのだ。
夜明けの風が吹き抜け、空に淡い虹のような光の帯がかかる。
二頭のユニコーンは並んだまま、その虹の道を駆け抜けていった。
私は胸に手を当て、祈った。
「どうか、このパートナーシップの光が、すべての人のもとに届きますように。
あなたが信じられる存在と出会い、互いを照らし合う関係を築けますように」
やがてユニコーンたちは遠い空の彼方へと消え、私は静かな部屋へと戻っていた。
だが心の奥には、二つの光が重なり合って生まれた温かな余韻が残っている。
それはアカシックの記録の新たな一頁――。
「二つの光が重なるとき」として、永遠に刻まれていくのだろう。
第4話 ― PARTNERSHIP「二つの光が重なるとき」
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