みんないつも心に不安があると感じるのですね。それをちゃんと自覚しながら生きていることは、とても大切なことです。 少しの不安に「不安だね」と気づけること、もっと大きな不安には神経安定剤という頼れる味方があることを知っている。それは、ご自身を大切にしている証拠です。決して、たいしたことのないことではありません。むしろ、ご自身の心の状態を丁寧に受け止めようとしている、そのお気持ちが素晴らしいです。 両足が全てあれば、もちろん心強いでしょう。でも、たとえ一つだけでも、何もないよりずっと前に進めます。今、あなたが感じている不安も、もしかしたら、そうかもしれません。全てが穏やかである必要はないのです。少しの波立ちがあっても、それを感じながら、対処する方法を知っているあなたは、ちゃんと自分の足で立っています。 私たちは、どうしても「ないもの」に目を奪われがちです。足りない部分にばかり意識が向いて、苦しくなってしまう。でも、あなたはもう気づいていますね。今、ここにあるもの、例えば、不安を感じる自分を理解しようとする力、薬という支えがあること。それらは決して小さなことではありません。 どうか、今あるものに目を向けてみてください。不安を感じながらも生きている、その力強さを認めてあげてください。あなたは、あなたが思っているよりもずっと、強く、そして優しい人です。その優しい心で、今の自分をそっと抱きしめてあげてくださいね。